当番世話人挨拶

第41回腎移植・血管外科研究会 当番世話人
日本赤十字社愛知医療センター名古屋第二病院
移植外科部長・副院長
渡井 至彦
このたび、第41回腎移植・血管外科研究会の当番世話人を務めさせていただきます、日本赤十字社愛知医療センター名古屋第二病院の渡井至彦です。
本研究会は2026年6月11日(木)・12日(金)の2日間にわたり、岐阜県岐阜市の長良川国際会議場にて開催いたします。
本研究会は1987年に発足し、腎移植を志す多くの泌尿器科医にとって貴重な教育の場として発展してきました。私自身が医師になったのも1987年であり、本研究会に育てていただいた一人として、今回当番世話人を務めさせていただくことは、誠に光栄に存じます。
今回の研究会のテーマは、
“Bridging Experiences: Sharing Best Practice and Avoiding Pitfalls”(経験の架け橋:ベストプラクティスの共有と落とし穴の回避)
といたしました。
腎移植領域では、高齢レシピエントの増加に伴う高度動脈硬化症例や、小児献腎ドナーの増加に伴うen-bloc腎移植が増加しています。泌尿器腫瘍領域では、分子標的薬や免疫チェックポイント阻害薬の導入、さらにロボット支援手術の適応拡大により、血管外科としての新たなスキルが求められる症例が増えつつあります。
また、術前・術後の内科的管理においても、新たな検査法や薬剤の登場により、患者一人ひとりの特性を踏まえた“Personalized Medicine”の提供が求められる時代となっております。
本研究会では、演者の皆様によるBest Practiceの“Tips”と共に、貴重な“Pitfalls”もご提示いただくことで、発足当初からの目的である若手医師の教育の場となるようなプログラムを目指しております。
また、プログラム企画には、大阪大学医学部附属病院 病院長・器官制御外科学(泌尿器科学)教授の野々村祝夫先生にExecutive Advisorとしてご協力をお願いし、ご快諾を頂きました。腎移植および泌尿器腫瘍領域における今後の展望を見据えた充実した内容にしたいと考えております。
会場である長良川国際会議場は、「平成の楽市楽座」として、建築家・安藤忠雄氏が金華山と長良川を建築の一部に取り込むように設計した、自由で活気にあふれた交流の場にふさわしい空間です。
本研究会もまた、参加される皆様にとって「活気にあふれた交流と学びの場」となることを心より願っております。
多くの皆様のご参加をお待ちしております。